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松井秀喜について、思うこと

誰もこういうことを言わないので、あえて書かせてもらう。

松井秀喜は、日本に帰ってきたほうがよくないか?

誤解してもらいたくないのだけれど、
「メジャーでダメなのだから帰ってきたほうがいい」という意味ではない。
(それはむしろ、井川ですね)

どうヒイキ目に見ても、
ヤンキースのチーム構成を考えると、
今季は「出たり出なかったり」だろうと思う。
となれば、答えは見えている。
きっと、意地悪なNYのメディア(と、それに躍らされるファン)に
「給料泥棒」呼ばわりされるに決まっているのだ。

だったら、メジャーの他球団に移籍すればいいじゃないか、と思う。
しかし、今のところその気配はない。
考えられる理由は、次の2つだ。
①金満ヤンキースの選手であるがゆえの高年俸がネックになっている。
②松井サイドが、ヤンキース以外のチームへ行くことを拒んでいる。
(たしか、契約にトレード拒否条項があったはず)

どちらの理由も、馬鹿馬鹿しい、と思う。
松井は「カネ」のために野球をやっているのだろうか?
あるいは、ヤンキースという「ブランド」のために生きているのだろうか?

松井は、「求められている場所」へ行くべきだと思う。
松井が松井らしい姿で野球をできる場所。そういうところへ行くべきなのだ。

では、松井が「求められている場所」とはどこなのだろう?
残念ながら、それはメジャーではないような気がする。
たぶんどこの球団へ行っても、松井に対する認識は
「それなりの中距離打者」という域を出ないだろうと思う。
おそらく、生真面目な松井は、そういう認識に誠実に応えようとするだろう。
その結果、我々が思っている「松井らしさ」はどんどん失われていく。

だったら、日本に帰ってくればいいじゃん、と思うのだ。
我々日本の野球ファンは、松井を「それなりの中距離打者」などと思ってはいない。
「チームの浮沈を託す主砲」として、丁重に遇すること間違いない。
要するに、そういう役割で野球をする松井を観たいのだ。

FAでアメリカへ行ったのだから、別に巨人に戻る義理もないだろう。
もともと行きたかった阪神に行くのも一興だし、パ・リーグへ行ったっていい。
年俸は、よくても今の半分くらいになると思うけれど、
代理人も通訳も専属広報も不要になって、自分のためだけに野球をすればいいのだから、
それでいいんじゃないだろうか?

念を押しておくと、
メジャーで通用しないから日本へ帰れ、という意味でこんなことを書いているわけじゃない。
メジャーでは「松井らしさ」が表現できないから戻ってこいよ、と言っているのだ。
日本で「松井らしさ」を取り戻し、
次回のWBCでは堂々たる「JAPANの4番」として出場する。
そして、メジャーの投手たちに痛烈な一撃を浴びせるのだ。
ヤツらは「マツイってこんなヤツだったっけ?」と仰天する──。
そんな痛快なドラマを夢想しているのはワタシだけでしょうか?

(オースギ)

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2008年03月12日 01:06に投稿されたエントリーのページです。

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