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2009年09月 アーカイブ

2009年09月01日

政権交代ということで

2年くらい前にも書いたことなのですが、

小沢一郎と落合博満は似ている。

あらためて、2人の共通点を挙げておきます。
(過去ログのコピペ+新規追加項目も)

・口下手で無愛想な東北人。
・マスコミ嫌いで秘密主義。
・1ヶ所に安住できない渡り鳥人生。
(自民→新進→自由→民主/ロッテ→中日→巨人→日ハム)
・かつて「保守本流の中枢ポジション」を経験したことがある。
(自民党幹事長/巨人の4番打者)
・ゆえに「保守本流」の弱点をよく知っている。
・強引なポリシー。
(剛腕/オレ流)
・凡人には理解できない言動。
(唐突に自民との大連立を画策/完全試合の投手を代える)
・でも、案外基本重視。
(選挙はドブ板!/とにかくバットを振れ!)
・人材発掘力&育成力。

今回の選挙でよくわかったのは、
「党の顔」としての小沢一郎はイマイチだけど
「裏方」に回ったときの小沢一郎は本当に凄い、ってこと。

落合博満も、そういう人じゃないかと思う。
「チームの顔」としてはいろいろ問題アリだけど
(中日の観客動員数は前年比マイナス。チームは強いのに……)
「裏方」に回ったらたぶん最強。
人目につかないところで
特命打撃コーチ&育成コーチ&編成担当とかやらせたら、
中日はいまよりずっと凄いチームになるんじゃないだろうか。

もっとも、その場合「鳩山由紀夫」にあたる人が誰なのか、
よく分からんのですがね。

(オースギ)

2009年09月16日

「日本で打つよりずっと楽」

ワケあって国内のプロ野球についてあまり考えたくない状況なので(笑)、
久々に、異国でまたまた偉業を達成したあの人について、
ちょっと考えてみようかと。

ここ一連のイチローの発言で最も注目すべきなのは、
メジャー通算2000本安打を打った際のコメントだと思う。

「試合数が多いですから、日本で打つよりずっと楽」

ワタシの知る限り、このコメントについてまともに考察したメディアはない。
イチロー独特のレトリックとして“処理”しただけだろう。
しかし、ここにある「NPBとMLBをフラットに見る視点」について、
もっときちんと考えたほうがよくはないか。

このコメントを素直に発展させれば
「日本で打つのだって大変ですよ」ということになり、それは
「日本のプロ野球のレベルだって相当なもんです」ということになるわけだが、
おそらく、イチローが言いたいのはそういうことでもないだろう。

日々、ヒットを積み重ねていく難行苦行の過程には、
幾多の鬱陶しいハードルが存在するはずだ。
それは相手投手の投球であり、フィールドのコンディションであり、
あることないこと書きまくるメディアであり、
チームメイトとの折り合いであり、
気候であり居住空間であり食い物でありストーカーまがいのファンであり……

そういう一切を含めたうえで
「日本には日本の鬱陶しいハードルがあり、
メジャーにはメジャーの鬱陶しいハードルがある。
どちらが上でどちらが下というものではない。どちらも野球なのだから」
というのがイチローの本意ではないか、とワタシは勝手に翻訳するわけであります。

「どちらも野球なのだから」という大きな視点に立てば、
NPBもMLBも、実は大して違いはない。
どちらも同じように、フラットに楽しめばよい。それが野球好きの態度である。

だから、菊池雄星クンの最近の発言を聞いていると、
老婆心ながら、ついこう言ってみたくなるのだ。

「別にメジャー、メジャーと熱くなることはないよ。
行きたかったら、そのうち行けるんだし。
ヤンキースタジアムで投げるのも、Kスタ宮城で投げるのも、
キミが考えているほど大きな違いはないんだよ。どちらも野球なのだから」

(オースギ)


2009年09月28日

千葉マリン「横断幕問題」について。

この件について。

とってもシンプルにコメントしておくと「インプレー中の横断幕」という時点で、横断幕を掲げたほうの負け。野球倫理に抵触している。以上!―――なのだが、内野席派のマリーンズファンとしてはもう少し言いたいことがあるので続ける。

その前に前提論を。前提(1):ワタシはボビー解任に賛成。理由は、これもとってもシンプルで在任6年でBクラス4回、今季5位で残留の方が不条理。

前提(2):しかし(真偽の程は定かでない部分もあるが)社内会議で「千葉のくだらないファンなら(本拠地を)変えようか」と語る社長に代表されるフロントにも賛同できない。それ以前に社内会議の議事録がリークされている時点で組織として腐っている。

前提(3):ただし、話をややこしくするようだが、スタンドにおける批判めいた横断幕自体は、(その書き方には意見があるが=後述=総論として)ワタシは嫌いではないのだ。2004年、球界再編問題のときに、多くの横断幕がスタンドに掲げられたのを観ていた者の意見としては。

という前提の下、上に述べた「インプレー中は倫理外」ということに加えて、その書き方にも意見しておきたい。

野球場は、野球を観るところである。このくだらない現実に疲弊した人々が、一瞬のトキメキとヤスラギをもとめて、なけなしの金をはたいて駆けつけるところである。

だとしたら、すべてにおいてプレー、ゲーム、野球そのものが優先されなければいけない。更に言えば、このくだらない現実に対抗する、ポップでポジティブな野球的価値観が優先されなければいけない。

問題は、メッセージの書き方だ。

「瀬戸山 石川 米田 全員死刑」なんてのは問題外。今回掲げられたこれ以外の横断幕も表現が直接的すぎて、センスがなくって笑えなかった。

ここで「笑い」というキーワードを突然出した。違和感を感じられる向きも多いと思う。が、ワタシ的には「ポップでポジティブな野球的価値観」と「笑い」は、そうとう近いものと考えている。

あれは7~8年ほど前か。低迷するオリックスの応援団が出していた横断幕。当時「行政改革推進本部」かなにかの委員長を務めていた宮内オーナーをネタにし、「宮内さん、行政改革もいいけど、その前に球団の改革を」(細かな文面は忘れたが)。

どうだろう。このウィットは? 笑えるだけでなく、よく読めば、宮内氏の本質をあげつらった、そうとう辛辣で知的な頭脳犯メッセージである。これが「批判めいた横断幕」について、ワタシが考える理想的なかたちである。

もっと直接的に言わなければメッセージは伝わらない、と感じる方が多いと思われるが、繰り返すが優先されるべきは野球的価値観である。《give peace a chance》よりも《imagine》のほうが心に残るのである。要はポップかどうか。

逆に、その直接的メッセージが、西岡剛どころか、他のマリーンズファンまで批判されているじゃないですか。運動の分裂。今、対峙すべきフロントの側にとって、こんなにおいしいことはない。思うツボだ。

インプレー中以外、できれば5回裏終了時、ゲーム終了時に、ウィットに富んだ横断幕をすっと出して、笑いと共感を呼ぶ。敵を作らず、むしろ共闘を呼びかけるのにはこれしかない。

なぜならば、そこが野球場だからだ。

以上、長くなったが、千葉マリンにおける「横断幕問題」についてのワタシの見解である。シルバーウィークに、仙台、福岡、千葉でマリーンズ7試合(8試合中。4勝2敗1分)を生観戦した42歳がいうことだから、少しは信じてほしい。

(ス)

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