« 古典野球落語「ぼやき指南」 | メイン | WBC現地ルポ(東京のみ)その1 »

イチローも松坂も、一つの駒にすぎない

さて、WBCである。ワタシも5日から東京ドームに出没予定。

初戦の中国戦のスタンドがガラガラだった3年前を思うと、
この盛り上がりは、まさに隔世の感。
たぶん世の中には、「野球ファン」とか「サッカーファン」とは別に
「日本代表ファン」というべき人々がたくさん存在していて、
サッカーのほうの代表がイマイチ盛り上がりに欠けるものだから、
その反動が野球のほうへ流れ込んできているような気がするわけで。

その種の「日本代表ファン」にとって、
WBCの日本チームは、まず第一に「イチローのチーム」であり、
投手陣でいえば「松坂とダルビッシュのチーム」ということになるのだろう。
っていうか、テレビやスポーツ紙がそういう文脈をつくってしまっているし。

当たり前の話ではあるが、日本代表はイチローや松坂のチームではない。
28人の代表選手全員のチームである。
言い方を変えれば、
イチローだろうと松坂だろうと、戦ううえでは一つの駒にすぎない。

とりあえず現段階で、イチローは絶不調である。
3年前も東京ラウンドでのイチローはさっぱりだったから
まぁこんなものかと思うのだけど、
もし本番に入ってもこんな調子だったら、ためらわずにスタメンから外せばいいのだ。
DHの稲葉を守らせればいいのだから、何の問題もありゃしない。

昨日(1日)の投球を見る限り、松坂のコンディションも何だか怪しい。
韓国との対戦が濃厚な第2戦の先発らしいけれど、
(しかし、なぜ先発予定をわざわざメディアを通して“告知”する必要があるのか。
これが原の煙幕だったら大したものだと思うけど、たぶん違うんだろう)
本当にコンディションが悪いのなら、
さっさと予定を撤回すればいいのだ。別に渡辺俊介が先発でもいいじゃないか。

仮に藤川や馬原がピリッとしないのであれば、
ダルビッシュや岩隈を抑えに投入しろ。
岩村がダメなら片岡を使え。城島のリードが手詰まりなら石原にマスクをかぶらせろ。

そもそも、球数制限にしろ勝ち上がりシステムにしろ、
WBCは、普段やっている「野球」とは別物である。
だとしたら、「なんでもあり」の精神で
臨機応変に、遠慮会釈なく、28人の選手を使い回してもらいたい。

勝ち負けは時の運だし、3年前のような「奇跡」もそうは起こらないだろう。
連覇なんて軽々しく言うなよ、と個人的には思う。
しかし結果はともかく、「●●と心中しました」みたいな野球だけは願い下げである。
メジャーリーガーをベンチに下げたり、エース格をリリーフに回したことで
雰囲気が悪くなってしまうようなチームであれば、
所詮、その程度の「代表」だったということだ。

(オースギ)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.yakyu-yoku.com/hot/mt-tb.cgi/153

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2009年03月03日 00:40に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「古典野球落語「ぼやき指南」」です。

次の投稿は「WBC現地ルポ(東京のみ)その1」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。